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2013年12月20日金曜日

労働組合は役割を失っているのか?

例のBS-TBSの番組で、テーマの一つに挙げられていました。

こういうことを言っている時点でどうなんよって感じだと思いませんか?

時代とともに、環境は変わります。

にもかかわらず、旧態依然たるやり方で、毎度おなじみ春闘祭り。

これでは、離れていくに決まっています。

「役割は何か?」などと、マスゴミのテーマにされているようでは、いけません。

もともと、労働組合ってどういうものだったのでしょう?

労働者の労働環境を良くすることじゃなかったのでしょうか?

やるべきことはたくさんあるんじゃないでしょうかねぇ~

なのに、どうして、「役割は何か?」なんて話が出てしまうのか?

それは、バブルな時に、そう、あまり組合が切迫していないときに、あぐらをかき、いわゆる労働貴族が年金暮らし的な運営をしたことによる「つけ」が、今さら的に、来ていると私は考えています。

バブル期に、経営側は、「不況時のために」と給料UPを渋りました。

これに対し、組合もある程度妥協してしまった。

経営側の主張をうのみにしたのと同時に、さほど切迫していなかったから、自己の出世のために労働組合を利用した。労働貴族の年金暮らし環境の構築に終始した。

ところが、その後、不況で、リストラがなされたのは、周知の通り。

その後の不況に対する対策を経営側が用意していた反面、労働側は、ほとんど用意していなかったのです。

>>労組は役割を失っていない。

さて、散々労働組合を貶している私ですが、労働組合が不要だとは決して思っておりません。

まだまだ、役割を失ってはいないと思います。

もし労働組合がなかったら?

労働条件悪化の歯止めがきかなくなってしまいます。

ブラック企業と呼ばれるところのほとんどが、企業内労組がないところです。

労組がないところでは、いわゆる36協定が締結されないんじゃないですかねぇ?。

※36協定(さぶろくきょうてい) 労働基準法36条に基づく労使間で交わされる協定のこと。協定を締結したら、労働基準監督署に提出することになっているため、不合理な時間外労働などの第三者チェックが可能になるという役割がある。詳しくは、こちら


たとえ、御用組合と化している労働組合だとしても、やるべき役割はあるのです。

ですが、それだけでは、労組は魅力を持たないでしょう。

きっと、旧態依然たる春闘、メッセージ性を持たない発想、取組みでは、魅力は発揮できません。

時代とともに、新しい発想に立つべき、変わっていくべきなのです。

そのためには、もう一度、ちゃんと理念をはっきり自覚しなければなりません。

そう、労働組合は、労働環境を改善させるためにあるのだという事を。

労働環境の改善は、何も給料Upだけではないはずです。

一つ、提言します(然るべき人に届くといいんだけどなぁr~)

これ以上、人件費が出せないというのなら、時短を迫れ!

定期昇給やベアに応じられないというのは、人件費が出せないという事ですよね?でも、現状の人件費なら出せているんですよね?ならば、労働時間を短縮させるという条件闘争なら実現可能じゃないですか?

もし、時短が実現したら…
 
 
 操業時間が短くなる⇒光熱費が下がる。⇒経費節減につながるうえに、エコ
 平日に役所に行ける、子供を迎えに行ける。
 フレックスタイムの幅が広がり、オフピーク通勤がさらに進む、ラッシュ時の混雑緩和につながる

さらに、多くの会社の就業規定に盛り込まれている、兼業禁止規定を撤廃させれば、バイトもできる。

サービス業は、人手不足です。ちゃんとした堅気の日本人サラリーマンなら、大歓迎のはずです。

人種差別するつもりはないけれど、中国、韓国人ならともかく、箸を使わないところの国の人間が作る讃岐うどんとか回転ずしなんて、俺は嫌だよ。

空いた時間で、趣味や自己啓発や、スキルアップの時間に当てることだってできますよ。
それは、間接的に社会の役に立ち、また、企業の役にも立つかもしれない。

そういうことのバックアップを労働組合がしていってもよいんじゃないかい?

弱い立場の労働者を集めて、集団となって、騒ぎ立てて条件を勝ち取る、という考え方から、その弱い一人一人を強くする「強い労働者へ」

これは、20年前、堅気のサラリーマンだったころ言ったんだけど…浮いてしまったね。

なぜか?

そう、組合ではなく、負け犬根性の労働者たちの心根は、そう簡単に意識改革できるものではなかったのです。

「お前は、大学出だからそんなことが言えるんだ。おれたちは、かわいそうなんだ」だって。

労働環境に関する諸問題、確かに、悪い会社、悪い経営者、悪い制度、悪い貴族、悪い組合もありますが、それだけではないのでしょう。

働いている側にも問題がある事が、実は、多いようです。

ようやく、このブログで話そうと思っていることに近づいてきそうです。

つづく

2013年12月17日火曜日

ユニオンショップと御用組合

前回の記事で、働組合は、労働者のためにあるわけではない と言いました。

そのいい例が、ユニオンショップの労働組合です。

ユニオンショップ協定とは、本採用時に、従業員は、労働組合に加入しなければならず労働組合を脱退した、または、除名された従業員を会社は解雇しなければならないという、労働組合と会社との間で締結される協定のことを言います。

大方の場合、その労働組合は、企業内組合ですから、さしずめ、入学すると、自動的に、生徒会の会員になるのと同じようなものです。

すごーく簡単にいうと、労働組合強制加入制度です。
(実は、似たような仕組みで、クローズドショップという制度もあるのですが、ここでは触れません)
日本では、特に大企業を中心に、このユニオンショップを採っている会社が多いようです。

*******ユニオンショップについて、もう少し知りたい人は、こちら

さて、皆さんは、このユニオンショップ協定って、どうおもいますか?

労働組合って、労働者のためのものでしょ?要するに、権利なんでしょ?
強制的に入れさせられるって変じゃね?

そう思った方いませんか?

労働組合加入は、任意であるべきだと。

ここで、少し、難しい話

わが国で一番、強い効力を持っている法律は?…憲法ですよね?日本国憲法

その日本国憲法には、表現の自由とともに、集会結社の自由、要するに団体を作って集まる権利というのが規定され、保障されています(21条1項)。

で、この権利の消極的な権利として、「団体を作らない、集まらない、入らない」自由(非加入の自由)というのも保障されているとされています。

そうすると、このユニオンショップ協定は、非加入の自由を保障した憲法21条1項に違反するジャン?

って、早とちりしない、早とちりしない。

実は、そうではないのです。

憲法の規定は、国家や地方公共団体といった権力にたいする一般国民の権利関係を規定する法律であって、国民同士、たとえば、企業と従業員や、今回のような労働組合と組合員といった、私人間の事柄には、原則として(ここがミソ)、直接適用されないのです。

とはいっても、一市民にとって、企業、特に、国家権力と同じような影響を持つこともあるでしょう。そうした場合、国家対国民の関係にないからと言って、憲法の規定を無視するようなことが、横行したらどうでしょう?事実上、一市民の権利はないがしろにされてしまうと思いませんか?

そこで、民間同士のことを規定する法律、民法の一般条項という規定を持ち出して(1条とか90条)その規定を適用する際に、この憲法の理念を解釈でもりこんで、解決を図ろうというのが、間接適用説と呼ばれる学説なのです。

という事を、もっときちんと勉強したい人は、中央大学法学部法律学科通信教育課程に行きましょう((笑)って、なんで私が宣伝しているんだ?

で、話がすごくややこしくなりましたが、
ユニオンショップ協定は、憲法21条1項で消極的に認められている非加入の自由という理念に反し民法で言う、権利の乱用の禁止(1条)、または、公序良俗に反する(90条)のではないですか?

ということが、かつて最高裁判所で争われたことがあるのです。昭和20年代の話ですけど。

で、結論は?


ユニオンショップ協定は、有効であると。

なぜか?

先ほど、憲法の規定は、私人間では原則直接適用されないと言いましたが、例外的に、直接適用される条文があるのです。

その一つに、28条があります。

第二十八条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

その昭和20年代に出された最高裁判所の判例では、憲法が国民の間で直接適用されるべくわざわざ規定した28条にもとづく労働組合団結の利益は、非加入の自由に優先されるとの見解で、ユニオンショップを有効だとしたのです。

ざっくりと説明しているので、詳しいこと、もっと正確に知りたい人は、どうぞご自分で勉強してください。私が話したいのは、この部分ではないので先に進みます。


ようするに、労働組合強制加入制度のユニオンショップ協定は、有効だというわけですが、やはり問題も多いのです。

ユニオンショップの問題について、うまくまとまっているのが、こちらの記述
 
 
 
 
 こちらのリンク先に出ている西谷敏先生は、ユニオンショップに批判的な学者として有名な方です。

でも、その労組の記事より、早くまとめていた人がいるのです。

「ユニオンショップの適法性について」1999年3月中央大学法学部通信教育課程卒業論文

ハイ、これ書いたのは私です((笑)。公開してもいいのですが、まぁ、やめておきましょう。

さて、突然ですが…

**********************************************
あなたは、50頭のサルの飼育係になりました。
貴方は、このサルたちを手なずけなければなりません。
さぁどうしますか?
**********************************************

1頭1頭手なずけますか?

普通はそんなことしませんよね?

サルは、群れを成して行動する動物です。
そして、その群れには、ボスがいます。

そのボスを押さえてしまえば、とりあえず、その50頭は掌握可能ですよね。
逆に、そのボスが言うこと聞かなかったら大変ですけれども。

ユニオンショップも同じなのです。
経営側が、労働組合の代表者を手なずけてしまえば、それでおしまいです。

では、どうやって?

専従と言われる労働組合のことだけをやっている従業員であっても、組合長、支部長といった組合内でのポストに、永久についているわけではありません。よほど変な労働組合でない限り任期があります。

任期終了で、労働組合から離れたところで、職位を上げるという餌を与えて手なずけるわけです。
「人をまとめる管理能力がある」とか「リーダーシップがある」とか言って。

出世したい人、または、こういうルートでなければ、到底出世できないような人が、労働組合の世話を焼いているなんて会社ありませんか?

かくいう私も某社の正社員だったときは(まだ堅気だったときは)、当時の次長から、強く勧められましたけどね。「自分のために、組合の仕事をやれ」と
もちろん「いやです」と言って、断りましたが、(退職したのは、そのウンか月後でしたが、(笑))

ユニオンショップの会社では、労働組合が御用組合化している事が多いのは、そもそも、そういう使われ方をしているからです。

要するに、ユニオンショップは、会社と組合幹部(労働貴族)のための協定であって、決して労働者のための協定ではないのです。

という切り口から、私の卒業論文は、20年代に出された判例は、現代に適合していないという結論にしていたような気が…。

もっとも、すべてがすべて、ユニオンショップの労働組合が問題を抱えているというわけでもないでしょう。

ですが、問題のない労働組合なら、何もユニオンショップにしなくても、オープンショップ(労働組合の加入が任意となっているところのこと)で構わないと思うのですが、皆さんは、どう思いますか?

つづく

非正規労働者のみなさん!連合に騙されてはいけません!

12月15日放送のBS-TBSの番組は、労働組合の特集でした。

そのなかで、連合が非正規労働に対しても対策を立て始め、相談窓口を開設したという内容のVが流れました。

こちらのことです↓

連合に「非正規労働センター」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/koyou/hiseikiroudou/


この中で、このセンターの担当者は、まともなことをおっしゃっていました。

「同じ、働く仲間という意識が正規側に乏しいため、結局個人で入れる労組に行ってしまう」

そうでしょうね、直接雇用のパート、アルバイトならまだしも、派遣労働者は、正規労働者中心の連合系労組には、まず入らないでしょう。

それに同じ働く仲間としての意識、雰囲気が出来上がるのは、相当先の話だと思います。
そのころは、既に、正規労働者というものがなくなっていたりして((笑)

元々、連合は、非正規労働者を快く思っていませんでした。いや、敵視していました。

その昔、当時の山岸会長は、こう明言されていました。
「非正規労働者の存在は、労働組合活動の足を引っ張る」と。

まぁ、わからないでもありません。

労働力の外部発注により、価格競争にもちこまれ、人件費を下げる要因となる非正規労働者は、「人件費を上げろ」という組合活動とは相反する存在ですからね。

ですが、これも、私が何度も言っている、報酬の趣旨から考えると、正しい認識とは言えません。
⇒報酬の趣旨についての記事は、こちらを参照。

非正規に振った仕事は、そもそも、定常状態になった仕事です。

正規労働者は、定常状態になり、ノウハウの流出の恐れのなくなった仕事を非正規に振ることによって、別のコアな業務ができる。または、新たなノウハウであったり、非正規のフォロに入るなりの新たな業務に行くわけです。

すなわち、正規と非正規では、役割ももらう報酬の趣旨も違うのですから、同列に扱うべき話ではないわけです。

よって「足を引っ張る」などという認識は、正しくないということになるはずです。

>>無視できなくなった非正規労働者の存在

さて、最初は、非正規労働者を敵視していたともいえる連合ですが、時代の流れからか、その存在を認めざるを得なくなりました。

その流れを決定的にしたのは、鴨桃代さん、の会長選挙での躍進ぶりでしょう。
こちらのりんく を見ていただければ、鴨桃代さんのことと、非正規労働者の組合のことがわかります。

今年の参議院選挙比例区にも立候補されていました。まぁ、社民党からじゃ、勝ち目はないとおもいますが。

加えて、連合の総組合員数の減少傾向、資料はこちら 
この点の指摘は、番組でもされていましたね。

加入者、組織率が下がれば、組合としての活動に支障が出る。

そうなんです。

それって、発言力が下がるってことですか?
  …まぁ、それもそうなんですが、そう思った方は、心がきれいな人です。

本心はそうではない。そこではない。

お、か、ね です。
お、か、ね。

組合員が減るという事は、組合費収入が減るという事です。

事務経費とは形いばかりで、一部の幹部の報酬、要するに、シノギですよ、シノギ。

そこで目を付けたのが、非正規労働者。

非正規労働者であれ、猫であれ、金さえ払ってくれればいいわけですよ。労働貴族の皆さんにとっては。はい。どうせ、労働組合は、労働者のためにあるのではないのですから。

それに、正規労働者から、そっぽを向かれ始めていたところで、弱者といわれる非正規労働者に手を差し伸べるふりをすれば、連合のイメージアップにもつながると。

労働者のために活動しているんだという事をアピールしたいですしねぇ~(本当は、そんなこと微塵も考えていないんだけどね)

でも、お金を採る以上、非正規労働者にもメリットがなければなりませんよねぇ~そこで、考えのが、冒頭に出てきたセンターというわけですよ。

>>そもそも、非正規労働者と正規労働者が一緒になって権利を守る戦いをすることができるのでしょうか?

直接雇用のパートアルバイトならまだしも、直接雇用ではない、派遣労働者、業務委託労働者といった人たちは、どうなんだろう?

直接雇用組が、条件闘争に勝利したとしても、それ以外の人たちは、給料の出所が違うのですから、反映されないのではないでしょうか?

派遣先企業と、派遣会社の間では、契約関係しかありません。

派遣会社が契約を切られてしまえば、それでおしまいです。

ですから、条件闘争で勝利したところで、そして、その時に、非正規雇用の給料も上げろと要求し、それが通ったとしても、別の派遣会社に切り替えられてしまえば、何の意味もなしません。

「別にあなたじゃなくてもいい」は、「この派遣会社でなくてもいい」なのです。


非正規労働者中に、いや、正規の方でもいいのですが、労働組合に何か期待しすぎていませんか?

労働組合が何とかしてくれる、労働組合が助けてくれるなどと、思っていたら、痛い目に合いますよ。

労働組合は、労働者のためにある団体ではないのだから。

つづく