その内容について、ここであれこれ取り上げても仕方がないので、載せません。
皆さん、既にご存知かと思いますし。
ただ、私がここで取り上げたいのは、政治家のみなさんも、評論家の皆さんも、ひょっとしたら、実際働いている人たちも、お分かりになっていないのではないかと思えることです。
何がって?
「正規労働者がもらう給料と、非正規労働者がもらう給料では、その意味合いが違うという事を」
よ~く、考えればわかることだと思うのですが…。
というわけで、この怪しいオッサンが、ちょっと話をしましょう。
(ってか、私が、いまさら、言う事じゃないと思うんだけど…(あきれ顔))
今日のテーマは、「正規労働者と非正規労働者がもらうお金の違いについて」
まず、正規労働者も非正規労働者も、経営者ではないので、会社または組織からお金をもらっているわけです。
給料、または、報酬という形で。
ところが、その意味合いが違います。
>アルバイトや派遣、または、請負などの非正規労働者の場合
給料または報酬は、仕事の対価としてもらいます。
雇い主も、ある仕事をしてもらうために人工(にんく)を必要とし、その仕事に対してお金を払うという感覚でしょう。
要するに、 「仕事さえしてくれれば、誰でも構わない」 というのが非正規労働者の基本です。
>正社員や、公務員など、正規労働者の場合
正社員や公務員といった人たちの給料は、一般的にそうではありません。
ここで、「一般的に」といったのは、成果主義をとっている会社の場合は、事情が異なるからです。
成果主義の会社の給与体系については、ここでは横に置くことにします。
一般的に、正社員の給料は、仕事の対価としてではなく、人的資産を維持するための経費として払われているわけです。
公務員の給料は、とくにそういう意味合いが強いですね。「給料を下げたら、優秀な人材が集まらない」とかいう話聞いたことありませんか?
いいかえれば、正社員の給料は、「わが社の人間として、ここにいてください」、会社人になるための拘束料という意味合いが強いのです。
福利厚生が充実していたり、年次有給休暇や、病欠などで長期休暇をとっても復職できるのは、そういう意味合いからです。
よく年功序列型賃金はおかしいという方がいますが、そもそも、正社員の給料が、その人を、組織に、いや、より言い換えれば、その年度入社の人を何人、その組織に拘束させるかという事に対する拘束料として支払われているのですから、長く在籍、いや、長く拘束されている人が、その分お金をもらうというのは、別に変な話ではありません。
>とすると、正社員は、仕事をしなくてもよい?
正社員の給料が仕事の対価としてではなく、会社が人という資産を持ち続けるための経費、または、人を組織に拘束し続けるための拘束料として払われているとするのですから、極論を言えば、そうなります。
貴方の会社や役所で、実際、給料ドロボー、だの、税金ドロボーだの陰口叩かれている人いませんか?
それに、基本給分、利益を出していないと思える正規労働者は、たくさんいると思いますよ。
もっとも、会社は、仕事をさせるため、というか、会社の役に立ってもらうために、その拘束料を払っているわけですから、それに見合った価値がないと判断されれば、それなりの処分がなされるのは、当然です。
でも、どうして、給料ドロボーみたいな社員の存在が許されるのでしょう?
>会社員の給料は、年金と同じ?
一旦、公務員の話は、横においておいて、民間企業の社員について話します。会社が、社員に給料を出すためには、会社は利益を上げなければなりません。
当然ですよね?
では、会社はどうやって利益を出しているのでしょう?
はい、皆さんお分かりの通り、仕入れたものに、利益を載せて売る。サービスを、経費に利益を上乗せして売る。まぁ、そんな感じですよね?
いわゆる、実業によって、利益を売るわけです。
でも、会社が利益を上げるのは、こうした経済活動だけではありません。実業で得た利益を運用することによってえられた運用益というものも存在します。
いわゆる大企業の場合は、この資産が大きくなりますから、運用益も大きくなるわけです。
基本給以上の稼ぎを出していない社員に対して、給料が出せるのは、こうした運用益があるからです。
ようするに、会社員の給料は、ある意味、年金と同じような一面もあるのです。それと、実働部隊が稼いだ利益の分配かな。
一体、何をやっているのかわからないけれど、社員は給料をもらっている会社、ありませんか?
経済対策で、為替や株式市場を有利に導こうとするのは、実業に対する部分も当然あるのですが、こうした運用益を企業にもたらすという意味もあるわけです。
首相が、そうしたことで、企業が受けた恩恵を給料に反映させてほしいと、経団連に要請しましたが。その恩恵をえられる人がいるとしたら、正社員だけだという事が、わかるでしょう?
もっとも、これは、運用益が大きい大企業の話。
中小企業はそうはいきません。働いてもらえない社員は、価値のないゴミとして捨てられます。
>働かない正規労働者=置いておく価値のない人的資産ではなく、ゴミ
皆さんは、使えなくなった家電をどうしますか?
修理して使う、しばらく置いておく、誰かにあげる、捨てる。
まぁ色々だと思います。
でも、それぞれ、どの方法をとるかは、皆さんの事情によって変わると思います。
それは、会社も同じです。
会社の事情によって、配置転換するか、そのまま「窓際社員」として置いておくか、いろいろだとおもいます。
そして、会社の経営が危うくなったとき、必要とされない資産の売却、処分のように、リストラという名の人員整理が行われる。要するに、会社にとって、残しておく価値のない資産という話なのです。
実は、このあたりのことを理解していない人が多いんですよね。
特に、人員整理され企業を去った男性に。
人的資産価値として、会社に留め置かれていたことに気が付かず、「仕事」の対価として給料をもらっていたと勘違いしているのが。
そして、この勘違い君が、非正規で働き始めると結構厄介者になってしまうんですよね。
まぁ、このあたりの話は、おいおいすることにしましょうか。
>非正規の所得はあがらない。
私が話したことは、ほんの一端にすぎません。そんな単純な話ではないこともわかっています。
異論があるのも承知しています。
ただ、これだけ言っておきたいです。
非正規の報酬は上がらない。
どこの企業も、経営が楽なところはなく、経費を下げて利益確保を図りたいのだから、仕事の対価として払っている非正規の報酬が上がるわけがないと、私は見ています。
バブル期のように、どの企業も上げ上げで、アルバイトも好条件のところに集まることから、価格競争が起こり、時給がどんどん上がっていったということもかつてはありました。
ですが、人手が集まらないのであれば、外国人でもいいという時代ですよ。それは、ないでしょう、おそらく。
>あきらめろといいのか?
そんなことはありません。
文句言うだけなら、別にわざわざ、こんなブログ(失礼)を立ち上げる必要はないのですから、ただ、今までのようなやり方ではだめだろうなと思っています。
ということで、私は、新しい発想を提言したいとおもっています。それを誰かが拾ってくれればと思い、このブログを続けます。
ちょっと取り留めのない文章になってしまいましたが、まだまだ、つづくということで。