2014年8月17日日曜日

パワハラの相談(その後)

前の記事(こちら)で触れた彼から、連絡が入りました。

T社の営業の上司がJ社に申し入れをし、J社は、謝罪と再発防止を約束する方向にまとまりそうだとのことでした。

やるじゃんT社

見直したよ、少し。

「自分のところの作業員を守ることができない会社」のために、がんばる作業員などいるわけがない。よかったのではないでしょうか?

それにしても、J社の担当者は、馬鹿なことをしたと思います。

彼は、当分の間、外注案件や客先に出してもらえないと思われます。
組織を背景にしている以上、すべての人は、○○さん、ではなく、○○社のひととして見られています。

要するに、J社担当者は、○○さんとして認められているのではなく、J社という会社が認められているに過ぎません。

だから、J社としては、J社の信用を損ないかねない人間を担当にするわけがないと思います
この論理は、我々非正規労働者も同じ。

幸いにして、彼は、若いらしい、よい教訓になったのではないだろうか?

ぬるま湯につかり続け、いい年して、やってよいことと、いけないことの区別がついていないひとが多いのだから。

もっとも、何が問題だったのか、それに気がつかないと教訓にならないのですが…

2014年8月10日日曜日

パワハラの相談

先日、仕事仲間から電話がありました。
「相談に乗ってほしい」と。

何の相談だろうと思ったら、どうやら、パワハラを受けたとのことなのです。


>ことの概要


仕事仲間の彼は、とあるシステム会社J○○(以下J社)の案件に出向していたようで、その担当者から継続的に、「お前」呼ばわりされ、「馬鹿じゃないか」とか「年いくつだ」「こういう仕事していて恥ずかしくないのか」などと人格攻撃を受け続けていたそうです。

で、あまりにも度がすぎると言うことで、彼は、直接の雇用関係のある会社T社の営業担当者に事情をメールしたらしいのです。

しかし、営業担当からは、なんの返答もなく、状況が改善される様子がない。埒が明かないと判断した彼は、その問題の担当者の所属するJ社の管理者に、直接メールで申し入れをしたらしい。

ということで、状況が明るみになり、J社は、「どうなっているんだ」とT社の営業と、その担当者などに問い合わせをしたとのこと。

まぁ、それは、よくある話。

私も、過去にいろいろ経験して、似たようなことは、何度も(笑)

で、J社からの回答は、「パワハラに当たる事実はない」
まぁ、証拠がないからね。そう回答するわね。

断っておきますが、相談をしてきた彼は、指示された仕事はきちんと確実にこなす人で、決して、馬鹿呼ばわりされるような人ではないし、私のように、喧嘩っ早い人ではありません。
その彼が、このような行動に出たのだから、相当ひどい扱いを受けたに違いないと推測されます。


で、納得のいかなかった彼は、ことの仔細を労働監督署に相談したところ、労働基準監督署から指導を入れることもできるとの回答を得たそうです。

ところが、J社、T社では、彼が商流を飛ばして、直接J社にそのような申し立てをしたことを問題としていたらしく、どうしたものかと、私のところに相談に来たのです。

私の見解は、後に述べるとして、ちょっとパワハラについて、話をしてみたいと思います。

>パワハラとは何か?

そもそも、パワハラとは何でしょう。

Wikkipewdiaによると、「パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」行為だそうです。

簡単に言うと、「立場を利用して、仕事と関係ない人格攻撃をすること」だということですね。


>上司の叱責とは違う

たまに、上司やクライアントの厳しい叱責をパワハラだと履き違える人がいます。私も経験ありますが。

これは、「上命下服」の意味がわかっていない人にありがちです。
これについては、いずれ詳しく話をするつもりですが、「上命下服」ルールは、誰が責任を取るかに関わってきます。

すなわち、その業務における責任を取るのが上司だから、または、その会社だから、上司は、その責任を全うするために、部下に命令をする。
だから、命令に部下は従わなければならないのです。

ですから、責任を取らないで、部下に押し付けて逃げるだけの人間には、指示命令を下す資格はありません。この辺の話は、これくらいにします、今回は。

で、この業務上の責任において、場合によっては、厳しい言葉がかけられることもあるでしょう。言い換えれば、業務上の責任と、業務遂行において必要な場合です。

これは、パワハラではありません。


>分水嶺は「業務に関係するか、業務に必要か否か」

今回の彼は、とてもよく仕事をしてくれ、素直に業務のできる人なのです。

決して、馬鹿だの何だのと職場で言われるような人ではありません。

私の推測ですが、その担当者は、比較的若い人だということなので、「思い上がって、いい気になっていた」と見ています。

上司は偉い、発注先は偉い、正規社員は偉い(そんなことは決してないのですが)と勘違いしていたのでしょう。たまにいます、こういう馬鹿者が。馬鹿は、J○○の君だよ。

人格攻撃が、業務遂行に資するとは、到底創造できるものではなかった以上、パワハラに相当するでしょう。


>なぜ、パワハラは許されないのか?

ところで、パワハラは、なぜ許されないのでしょうか?

どんな人にも人権があるから?
社会的に許されないから?

人権屋さんは、そういうかもしれませんが、私は、違うと思っています。

「利益に全くつながらないから許されない」 と言うのが正解はないかと思います。

>パワハラは、時間の無駄であって、全く利益を生まない

パワハラは、仕事の現場で行われます。

プライベートな時間でされたら、ただのストーカー、暴力行為ですからね。

仕事って何でしょう?

まぁ、人によっていろんな捕らえ方があると思いますが、利益追求行為だと私は思っています。

ここでいう、利益は、必ずしも金銭とは限りません。
ただ、得られる対価がなければ仕事をしているとはいえないのではないかとおもいます。

前にも言いましたが、正規労働者の給料(報酬)は、組織による身柄拘束料にすぎないので、必ずしも、仕事の対価ではありません。

ですが、会社や役所、などの組織は、その人間をただ拘束するだけのために給料を払っているわけではないはずです。
そう、仕事をしてもらわなければ困るはずです、常識的に言って。(まぁ、ここがわかっていない正規労働者が多くて困るのですが)

ましてや、外部発注の非正規労働者を使っている現場において、仕事もしないで、パワハラいや、いじめなんて、とんでもない話なのです。

>仕事の現場では、人間性も、人格も関係ない

継続的な人間関係の中で、たとえば、仕事に対する取り組み方、姿勢に問題がある場合、考え方、人生観を変えろと人格に踏み込む場合があると思います。

それは、今後も継続的に仕事を一緒に進めていくに当たって、支障が出かねないからです。

私も、かつて、ある会社にいたときに入ってきた中年男性に対し、「あなたのやっていることは、仕事ではなく、嫌がらせだ」と言ったことがあります。

「社員」として動くにあたって、あまりにも考え方がおかしいと思ったからです。その方は、結局1ヶ月も経たないうちに追放されてしまいましたが。(この話は、またいずれ)

では、継続的な人間関係が存在しない、または、存在し得ない場合、そう、今回のような、外部発注の作業員と仕事をする場合はどうでしょう?

この場合は、人間としてどうのなど、関係ありません。ただ、仕事をこなせばいいのです。
もし伝わらないのであれば、伝わるようにしなければなりません。

それが駄目なら、作業員を差し替える。
それだけの話なのです。

考えてみてください、今まで、赤の他人だった人の、何年も生きてきたその人の人格や人生を、その場の一言で変わると思いますか?

その言葉を発する時点で、時間の無駄、すなわち、利益を生まない行為なのです。

そんなことよりも、そこにいる人を受け入れて、どうしたら、いい仕事ができるか考えるなり、工夫するなりするほうがはるかに有益な行為だとは、思いませんか?


>さて、相談の答えをそろそろ。

泣き寝入りせずに、アクションしたのは、私は正解だと思います。パワハラ行為は、仕事ではないですから。
ですが、労働基準監督署による指導はしてもらう必要はない、いや、しないほうがいいと、答えました。

別に、こういう問題のある案件で、これ以上、無理する必要はないのだと。
私たちは、決して高い報酬をもらっているわけではないけれど、乞食でも奴隷でもないからね。

案件は、無いように見えて、実は、ほかにもあるのです。
あとは、静観でいいと思います。

ところで、T社J社が、商流を飛ばしたことを問題にしているようですが、これは、間抜けのきわみだとおもいます。

TJ両社が話をして、双方の当事者をはずせばそれで済む話だからです。

人間同士ですから、相性の問題は、避けて通れません。
相性が合わないのであれば、それは、仕方ありません。

短い期間での付き合いでしかない非正規労働者とクライアント担当者の間で相性が悪いのであれば、はずしたほうがすべての当事者のためでもあると、私は思います。(この当たりの話もいずれ)

「いや、それでは、何の解決にもならない」と思いますか?

これ以上、あれこれやって、なにか利益が生まれますか?
無駄にいろんな人の時間を使うだけじゃないですか?

労働環境の改善なんて、寝ぼけたことを言うのは、暇な人権屋だけで十分なのです。

どうせ、ろくな業界じゃないんだから(笑)


この手の話は、つきませんが、また機会があったら。

2014年2月11日火曜日

残念な設定作業員

私は、パソコンの入れ替え屋です。

まぁそれだけではないのですが、主にやっているのは、そんな事かな。

偉そうなこと言っていますが、大した仕事していません。

職場のパソコンがリースアップを迎えるときに、新しいパソコンに入れ替えると。

すごく簡単に言ってしまえばそんな感じ。

ただ、たんに入れ替えると言っても色々です。

データ移行をするして引き渡すときもあれば、一台一台カスタマイズして引き渡すときもあれば、何にもしないで、ただ入れ替えて動作確認してお客様に引き渡してしまうときもあれば。

ようするに、お客様の環境や要望、また、作業に入るにあたっての要件や条件(報酬額ですね)によって、いろいろです。

また、作業するために使うツールや、作業場のルールなども様々です。

ですが、どんなときでも考えなければならないのは、

「パソコン入れ替えに伴う、お客様の仕事の停滞を最小限に食い止める」という事だと思っています。

本当は、入れ替えがなされたら、同じ条件で、同じように使えるのが一番いいのですが、なかなか、そうはいきません。
お客様の個別環境は、外部の業者の人間には、なかなかわからないからです。(わかったら分かったでまた問題です)。
ですから、個別設定をお客様の手でやっていただかなければなりませんし。OSやアプリケーションの仕様も変われば、使い方も変わりますので、戸惑いも出てくると思います。

まぁ、それは、仕方がないし、入れ替え後は、数年、それを使うのですから、最初の数日は、我慢していただくしかないでしょう((笑)

さて、そのような、入れ替え作業、展開作業というのですが(事前に設定がある程度終わったものを現地で設置、設定する作業、各地にばらまくので展開するというのです)、その作業の現場に来る作業員に時々「残念な方」が見受けられます。

たとえば、設定作業が全くできない人。

どういうことか?

やっていることは、さほど難しいことではないのです。

案内するときに、「未経験者も、手順書があるから、経験がなくても大丈夫ですよ」という案内をするくらいだから。

でも、出来ない人がいる。

1:手順書が読めない人

 そもそも、手順書が読めない人がいます。

要するに、何が書かれているか理解できないので、手順書通りの作業ができないのです。

先日いらっしゃった人に、手順書の総論部分(全体の作業の流れ)を一生懸命読み込んで、そのページだけで、とんちんかんな作業された方がいました。(作業部分は、まだ先なんですけど…)

 
2:パソコンを全くいじったことがない人

 
パソコンを全くいじったことがないというのは、言い過ぎかもしれませんが、それに近い動きしかできない人がいます。

クリックとは、ダブルクリックのことかとか、コントロールパネルはどこにあるのかとか、パスワードをいくら入力しても「*」しか表示されないとか…

こういう人には、Windowsの基本操作から教えてあげなければならないのですが、そうなると、もう仕事になりませんし、手順書の作業にたどり着くことができません。

案内するときの、未経験でもというのは、法人作業未経験でもという意味なのです。

というより、法人案件での経験って、あまり関係ないのです。なぜなら、各会社、役所ごとに設定の内容が違うからです。だから、手順書が必要になってくるわけですが…

3:覚えない人、覚えられない人、覚えようという意思がない人

この3番目のパターンが、案外困ります。

仕事という意識がないのです。

展開作業においては、一台当たりの設定単価×台数を基準に見積もりを出すのが通例です。

そのおおもとの見積もりをもとに、二次請け、三次請け…そして現場の設定作業員とながれていくのですから、想定された台数をこなしてもらわないと、仕事をしたことにならないわけです。本当は


ですが、たとえば、展開作業で、台数ごとに報酬単価を決めた場合、作業員の作業は、数をこなそうとするあまり雑になるうえ、作業員同士の協力関係は期待できなくなってしまいます。
それに、報酬の計算も大変です。

ですから、時間単価、または、日当ベースで報酬が決められているのわけですよ。

3のパターンの人間は、そこがわかっていない。

だから、とにかく覚えないし、作業がものすごく遅い。

早ければいいというわけでもありませんが、作業が遅いというのは、仕事したことにならないばかりか、その間、お客様はパソコンを使えないわけで、お客様にも迷惑がかかるわけです。

この手の人間は、サラリーマンドロップアウト組の中高年特に50代以上の男性に物凄く多い様に思われます。「時間が来たら、お金がもらえる」そんな感覚が、染みついているのでしょうか?


人間は、歳をとると、覚えが悪くなってきます。若い人間のようにテキパキ動けないでしょう。目も見えなくなってきます(私も見えなくなってきました)。

ですから、ある程度は、仕方ないのかなと、私も思うのですが、それを差し引いても「ものすごく」遅いのです。

こうした人間が来てしまったときは、仕方ないので、設定作業から外れてもらい、周辺業務をしてもらうしかありません。

周辺業務、すなわち、パソコンを箱から出してもらったり、古いパソコンを回収して、保管場所に運搬してもらったり、ゴミを出してもらったりといった作業です。

こうした業務も実は大事な業務です。

というのは、お客様の中には、付属品をリース品ではなく、私物をつかわれている人もいますし、付箋などを付けている人もいます。こうしたものは、回収してはいけません。また、データのバックアップ忘れが発生したときに備えて、古いパソコンがすぐ見つかるようにしておくことも大事です。

備品の数の管理も大事です。盗難、紛失は、情報が入っているものですから、絶対に怒ってはいけないことなのです。

つまらない作業かもしれませんが、実は、そうしたことも意識しておかなければならないわけです。

ですが、こういう業務を頼んでも、ちゃんとやらない輩が多い。

まぁ、慣れていないと言えば、そうかもしれませんが、何度作業をお願いしても同じなんですね。

こういうことは、覚える覚えないの話ではないと思うのです。

うーん、なんなんでしょう?

なめてるんですかねぇ~展開作業を、いや、仕事を

人間ですし、失敗はありますよ。私など、失敗だらけです。

でも、失敗しないことが大事なのではなく、失敗したことをどう次に生かすかが大事だと私は思うのです。

それをやらない限り、「次」はないと思うし、仕事を任せてもらえないと思うんですよね。

覚えない、とか、やればいいとか、時間が来たらお金がもらえる的な態度で仕事に臨む人に次があるとは、思えないし、二度と会いたくないと思うので、それはそれでいいのですが、彼らの活躍のお蔭で、さらなる報酬額引き下げという形で、跳ね返ってくるのだけは、勘弁願いたいものです。