2013年12月28日土曜日

秋葉原の事件


もう何年になるんでしょう?、秋葉原の連続殺傷事件

容疑者が、非正規労働者だったこと、事件前、派遣先企業でトラブルを起こしていたという事から、非正規問題と一緒に扱った人がいたこと、一緒に扱おうとしていた報道があったことを覚えていますか

その最たるものが、フリーター全般労働組合の労働貴族、労働ヤクザ。

さすがに、その時の会見動画は、もうYouTubeに上がっていないと思いますが、皆さんは、どう思いましたか?

私は、確かに、引き金になったかもしれません。
ですが、基本的には、容疑者当人の問題だと思います。

ですから、この事件を非正規労働問題と結びつけて考えるのは、ナンセンスと考えていました。

世の中、通り魔だらけになってしまいますからね。
まぁ、みんな苛立っているのはわかりますけど。

ですが、当時、そう考えない非正規労働者も、かなりいたのです。
今もそう思っているんでしょうかね?

事件当時、mixiの非正規労働者コミュで、
「みんなで秋葉原に集まって、献花して、非正規労働者の待遇改善を訴えよう」という呼びかけをした人がいました。

それに呼応する馬鹿者たち(おっと、失礼)に、反論した人たちがいたのだが、叩かれまくってしまいました。叩かれた人たちの中に、私も含まれているのですが…。

彼らの主張を要約すると

「非正規労働者は、低収入で生活が苦しい、だから、今回の事件もそれが背景にあり、容疑者には、同情する。だから、こういう事件を起こさせないためにも、強く自分たちの境遇を訴える必要がある」

中心になって、反論した人の主張
「非正規だろうと何だろうと、通り魔が正当化されるわけがない」

私の主張
「そんなことをしても何の意味もない、むしろ、逆効果だ。
私たち非正規労働者は、通り魔予備軍、犯罪者予備軍ですと言って歩くようなもの。そんな奴に高い報酬を払う会社がどこにある?自分たちで自分たちの首を絞めるような行動は、やめてほしい」

これに対して、
「非正規社員が起こす犯罪は増えているの!訴えるのは当然」と言ってきた奴がいました。

まぁ、これ以上馬鹿と議論をしても無駄なので(おっと失礼)、主だって反論していた方とほぼ同時に私もそのコミュは離れました。たかだか、mixiですし、次元が低すぎるので(笑)。

***************

ところで、最後の発言「非正規労働者が引き起こす犯罪は増えている」のくだり。

本当にそういえるのでしょうか?

「増えているかどうか」は、印象で言うのではなく、ちゃんと数字で示さなければなりません。

感覚的に、または、報道の数で仕入れた情報だけで「増えている、いない」を判断してはいけないと思うのです。

まず、増えている、いないをちゃんと判断するには、以下のことをしっかり意識しておかなければなりません。

1:いつ と比べて増えているのか?
2:何を持って増えていると判断するのか?

まず「1」、いつと比べて増えているというのかですが、昨日なのか?一年前なのか?10年前なのか?江戸時代なのか?

たとえば、この例の場合、
昨日に比べて、非正規労働者の犯罪が増えているといったところで、だから?という事になるでしょう?

一年前、10年前なら?
その一年の間、10年の間に何があったのか?という事になると思います。
その、大きな出来事の前後での違いとなると情報として、意味を持つと思います。

とはいえ、江戸時代と比べて、となると、意味を持ちません。
江戸時代には、そもそも非正規労働者などいなかったわけですし、そもそも、社会構造が違うわけですから…当たり前だという事になるのは、自明ですよね。

次に「2」
何をもって、増えているとジャッジするのか?です。
ただ単純に、非正規労働者の犯罪件数が増えているから、増えていると判断するのは早計です。

率で考えなければ、意味がありません。

どういうことか?

まず、検討すべき数字というのは、思いつくままに出しただけで、これだけ上がります。

 
 0:人口
 1:犯罪全体の件数(数)
 2:犯罪発生率、1÷0 の推移(率)
 3:労働者総人口
 
 4:非正規労働者総人口
 5:労働者人口に占められる非正規労働者人口の割合 4÷3(率)
 
 6:非正規労働者が起こす犯罪の件数
 
 
 7:犯罪者に占める非正規労働者の割合 6÷1 
   8:非正規労働者の犯罪発生率 6÷5

何が言いたいか、賢明な方は、お分かりですね。

6の数だけ見れば、非正規労働者の犯罪件数が増えていると言えるかもしれません。

また、7を見ても、増えていると言えるでしょう。

ですが、

実は、8で見ていかないと、意味がない。

犯罪が、人間の集団の中で一定の割合起こってしまうと仮定すると、分母が増えれば、分子も増えてしまうのは当たり前の事象です。

ですから、実数で追って、判断し、考察しては、いけないと思うのです。

この場合だと、

8の数字と、正規労働者の犯罪発生率、主婦の犯罪発生率、無職の犯罪発生率、年金受給者の犯罪発生率、などと比べていく必要があります。そして、推移。

さらに、収入との相関関係も分析する必要があるでしょう。

では、「非正規労働者の犯罪が増えているというのは、本当なのか?それは、非正規労働が原因と言い切れるのか?」について、犯罪白書、労働白書、その他もろもろのデータから、分析算出してみようか?と思ったのですが…。

これがかなり大変な作業であることがわかりました。

ですから、しません((笑)。

それを出したところで、私がやろうとしている、現場サイドでの労働環境を少しでも良くするという事には、あまりつながらないからです。

というか、本当は、めんどくさいのです((笑)

このあたりの話は、高齢者の万引きが増えているという話題についてですが、情報の分析について、良くできていると思うので、リンク貼っておきます。
http://finalrich.com/sos/sos-economy-crime-rank-generation.html

そろそろ、もっと具体的な現場事例の話がしたいです。

それでは。





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